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2022/05/07 00:12
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みんみエル

この資料室には奇妙な書物は多くあるが、ある日記に実に興味深い記録がある。
‐‐‐探索30日目、今日は実に目の冴える1日だ!人生のほとんどを費やし探し求めた 遺跡が今こうして目の前にあるのだ!今すぐ探索を開始したいが皆疲れ切っている。 明日が待ち遠しい。食糧は十分ある、問題はない。
‐‐‐探索35日目、今、私は考古学者としてこの上ない興奮の毎日をおくっている! どの出土物も世紀を超えた論争の解決につながる可能性を秘めた物ばかりだ。 見たまえ、この美しい装飾の造形を!
‐‐‐探索40日目、十分にあったはずの食糧の減り具合がおかしいという報告があった。 だが、問題はない。この発見による興奮はその心配を凌駕する。
‐‐‐探索45日目、隊の中では奇妙なものを見たという話が広がっている。疲労による幻覚か? それとも発見の喜びによる幻覚か?それと誰か余分に食べているのか食料の減りは相変わらず異常だ。
‐‐‐探索50日目、この遺跡はおかしい。奇妙なものに会ったという仲間が次々と意味不明の連続音を発し おかしくなっていく。次は私の番か?
‐‐‐探索…もう日を数える気にもならない。おかしい。奇妙な規則性のある声が耳の奥で響いている。 私もここまでのようだ。もう長く会ってはいないが妻と子は元気にしているだろうか?

ここで文は終わっている。館長がどこの骨董屋で買ってきたのか知らないが この日記は今も資料室の保管庫で埃をかぶっている。

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